ガスクロマトグラフ質量分析計 陽子移動反応質量分析計 枝チェンバー法

研究概要


 当研究室は,植物と環境との相互作用を,森林生態系,地球環境,農業,宇宙での植物実験,閉鎖空間といった場で解明することを目的としています.環境と植物の関係がわかれば,以下のようなことに利用できます.


1 植物が放出する物質にはイソプレンとモノテルペンがある.これら合計の年間放出量は,人間活動由来(自動車排気ガス,工場排気ガスを含む)のメタンを除く炭化水素ガスの年間排出量より高いと見積もられる(IPCC2001レポート).環境とこれら物質の放出量の関係が明らかになれば,日本全土からのテルペン類の年間放出量の精度よい推定が可能となる.(植物大気科学


2 密閉度の高い空間では,建材等から発生する有害ガスが内部で溜まり,活動する人に被害が及ぶ場合がある(シックハウス,シックビルディング,シックスクール).内部に観葉植物を配置し,光などの環境を適切に調節することで,植物の有害ガス吸収能力を最大限に利用できる.植物の大気浄化は野外の樹木でも同様に期待でき,最近の研究で様々な有害有機ガスを吸収することが明らかになってきた(環境浄化


3 光や二酸化炭素など栽培環境要素を調節することで,作物を増産できるだけでなく,高品質の作物を商品として出荷できる.(農業分野への利用


4 宇宙実験では,植物が無重力環境下でどのように生育するか明らかになり,宇宙での長期滞在時に食料として必要な作物を地上と異なる重力環境下で栽培できる.(宇宙農場



現在,1と2の研究で成果が多く出ており,日本においては独自性が高い研究です.特に2の研究は世界的にも類似研究がほとんどなく,今後の成果が期待されます.富士山麓の森や植物園に出かけたり,実験室にて,最新の分析機械を用い植物が交換(吸収,放出)する炭化水素を測定しています.
もちろん,3,4やそれ以外の研究も手がけます.研究室の学生は、自ら興味ある研究内容を提案して実験・研究します.


静岡県立大学大学院薬食生命科学総合学府環境科学専攻 植物環境研究室 (研究所の建物6階に位置します)